仏前結婚式とは

仏前式での「結婚」は、新郎と新婦が出会ったこと・結婚にいたったことを
お互いの縁、つまり「因縁」（いんねん）と考えることが基本となっているようです。
※因縁（いんねん）とは
物事はすべて、その起原（＝因）と、果を結ばせる作用（＝縁）とによって、
定められていること。転じて、物事の持っている定まった運命。
Oxford Languagesの定義より引用
この「縁」を親や親族を含めた先祖に感謝することでお互いの縁を
大切にする心を持ち続けよう、という考えで結婚式を行います。

八百万の神様に誓いをたてる神前式
皆様の前で誓いをたてる人前式
牧師の前で誓いをたてるキリスト教式
誰（何）かに誓いをたてるのではなく、お二人のご先祖様・ご家族・縁のある
ご友人に見届けてもらい、感謝の意を表明するのが【仏前結婚式】と言えます。

仏前（仏式）結婚式

結婚式　式次第（例）

実際にどのような流れで仏式結婚式を挙げるのか？気になるところですね。
※宗派により異なりますので一例でお伝えしたいと思います。

◆新郎新婦入堂
◆お式導師入堂（本坊様入場）
◆お式開会のお言葉
◆献香参拝
　※ご本尊様にお香をお供えし三度礼拝
◆本尊上供
　※般若心経などを全員で読経
◆啓白文
　※ご本尊様にお二人のご結婚ご報告
◆お清め
　※お水でお清め（頭上でお水をかざす？）
◆お二人にお数珠授与
◆指輪交換
◆礼分読経
　※お礼の言葉を全員で3回唱えます
◆三々九度
◆誓約文読み上げ
　※お二人の誓いの言葉
◆新郎・新婦ご焼香
　焼香（しょうこう）とは、仏教において、香を焚くこと。
　仏や死者に対して香を焚いて拝むこと。
◆導師（お坊様）よりお祝いのお言葉
◆お礼礼拝
◆導師退堂
◆新郎新婦退堂

約40分くらいの式次第です。

高野山金剛峯寺（こうやさんこんごうぶじ）

高野山（こうやさん）は和歌山県高野町にある真言宗総本山です。
金剛峯寺1寺とお寺117寺＝118寺ある弘法大師が企画した真言密教の集合体、
それは言わば仏（ほとけ）アミューズメントパークと言えます。

高野山は弘法大師（空海）が開祖です。

弘法大師空海は四国の香川県で生まれ、神童で頭がよく、今で言う官僚への
立身出世を早い段階で遂げましたが、原理は自然の中にあり、
その物・こと・声など深く知るべく、修行を始めます。
伽藍（がらん）※僧侶が集まり修行する清浄な場所。
伽藍建立の地を探していた空海は留学先である唐より帰国する時
持っていた三鈷(さんこ)※仏具の一つを投げました。
その三鈷は空中を飛行して高野山金剛峯寺内の1本の松の木に
ひっかかります。
それを見つけ出した空海は高野山が真言密教にふさわしい地であると
判断しこの山を開いたそうです。

高野山での結婚式

高野山での結婚式は【総寺院】で挙げられそうです。
挙式料は200,000円
衣装・ヘアメイクなどは持ち込みとなるようです。
Wedding提携店【絆Wedding】こちらを参考にされてください。

高野山金剛峯寺開創1200年そして未来へ

2015年で1200年を迎えた高野山金剛峯寺。
1200年の感謝と未来に残す現在（いま）からの申し送りとして、
主殿の白い襖に絵が描かれることになりました。

森羅万象には仏の命が宿る

弘法大師空海の教えである「森羅万象に仏の命が宿る」
森羅万象（しんらばんしょう、しんらばんぞう、しんらまんぞう）とは、
あらゆる現象、宇宙に存在する一切のもの。
「森羅」は樹木が限りなく茂り並ぶこと。
「万象」は万物やあらゆる現象。
wikipedia参照

高野山金剛峯寺大主殿の襖絵に描かれたのが、 

空海が修行した崖のモチーフ【断崖図】

【瀧図】

自然の音に耳を傾け、声なき言葉を聞き、
心で会話をし、瞑想する。
それが弘法大師空海の【密教】だとするならば、
この襖絵は本当に素晴らしい芸術作品と言わざるをえません。
作者はNY在住の千住博さんです。

↑千住博さん＠NYアトリエ

コロナ禍に想うこと

祖父は日本兵としてスマトラに駐留。
彼は戦争の悲惨な体験を1度しか話してくれませんでした。
それもたった一言【生きて帰りたい】と思ったと。
入信理由は分かりませんが、真言密教（真言宗）に傾倒していました。
沢山の仲間を亡くし、自分が生きる「森羅」「万象」を追い求め
鎮魂と平和を心から望んでいたのだと今回調べていて分かりました。

コロナ禍何が大切か。
人の命とは。
目に見えない、声なき声に耳を傾ける。
思いやる気持ち。
一生懸命生きること。
そんな言葉が溢れてきます。

「縁」を親や親族を含めた先祖に感謝することでお互いの縁を
大切にする心を持ち続けよう、という考えの仏式結婚式。
素敵な結婚式ですね。

結婚写真のご相談はCORECONCEPTまでお気軽にお問合せください。